一人っ子政策--中国の人口政策--

中国国家統計局による調査により、中国政府は2005/01/06、人口が13億人を突破したと報道した。その13億人目の赤ちゃんの名前は張亦馳(チャン・イィチー)ちゃん。亦馳のご両親は共に都市部ではエリートに属し、父親は航空会社に勤め、母親は外資系石油会社に勤めている。
食料生産能力を考えると「中国が対応可能な人口の上限は16億人、最適な人口規模は7億人(中国科学印国情分析チーム)」とされている中国では1989年あたりから人口増加が鈍化し、13億人に達するまで10年かかった。
この調子でいけば、2030年に14億5千万人くらいでピークを迎え、その後減少に転じる推測が立っているが、先進国でも数少ない高齢化問題をここ最近抱え始めており、社会問題となりつつある。ただ、農村部では人手はいくらでも欲しいという事情から、一人っ子政策によって堕胎をさせられる、罰則を掛けられることを避けるため「出生届を出さない無国籍人(国籍の無い子供のことを俗に黒亥子(読みは知らん)と呼ばれる)」がかなりの人数存在し、相当前に13億人は突破しているのではないかと思われる。
今実際のところ、すでに14億人に程近く肉薄しているかもしれない。もし見つかったら、年収の3-5倍の罰金を支払わせられるらしいから、日本人の平均年収300万×最大5倍=1500万円かい!っちゅう値段になりますね。そもそも、都市部では既に日本のように「もう子供はようけいりませんわ。ひとりおったらええくらい。これでも結構手に余ってますし(笑)」といったところだろうか。子供よりキャリアアップ!キャリアアップ!キャリアアップ!が大事なのだ。
『高齢社会化』、『男女の人口比率における大幅な偏り』、『雇用問題』に悩みはじめた中国は、一人っ子政策の政策変更を余儀なくされており、二人っ子政策に変更をしていく方針のようである。かといって、中国人民全員が必ず二人生んでよいわけではない。亦馳(イィチー)ちゃんのご両親のようなエリートに子供を産んでほしいのであって、『改革・開放の推進役』にはあまり向かない農村は二の次なのである。かといって都市部の人々は子供を欲しがってはいない。都市部の望まれる人々に子供を産ませるためには、奨励金などの制度を設けねばならないのか。一人っ子政策は人口抑制には成功したが、「子供がほしい」と思う希望を失わせたことには、大きな功罪があるといえるだろう。

現代中国の人口問題と社会変動

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一人っ子たちのつぶやき

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